今夜、色のない君と。



───…ドクンッ



…いやいや、そんなわけない。




そんなはず…ない。



「ねぇ、君……どこから来たの?」


「…え…?……えっと、たしか…」



───…ドクンッ



そんなはずないのに、この胸の高鳴りは……



いったいなんだ──?




「…君、人間の形をしてるけど、色がないよね」


「あ……これは…」


「………どこから来たの?」



そして、女のコは答えた。






「…絵の……中から……」






< 67 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop