先生と17歳のあいだ
……電話をしたほうがいいかな。
でも、返事がこないということは忙しいのかもしれないし。
そんなことを考えながら、冷蔵庫にあった食材で適当に晩ごはんを作り、洗い物が終わってスマホを確認しても画面にはなにも通知が来ていなかった。
なんでだろう。なんかすごく不安になってきた。
17歳の女の子を恋愛対象としてどう思いますか、なんて、聞いてしまったばかりだし、明らかに先生は変な顔をしていた。
もしかしたら私の気持ちに勘づいて、メールの返信を躊躇っているのではないか。
私がわざと灰皿を持ち帰って先生の気を引こうと思われてしまっていたら?
そんなこと先生が思うはずないのに、嫌な考えばかりが頭に浮かんでくる。
時計を見ると針は21時を指していた。
さすがにこの時間までスマホを見ないということはないと思う。
やっぱり避けられてる?いや、でも……。
ぐるぐると色々なことを考えて、いてもたってもいられなくなってしまった私はトレーナーの上に薄手のコートを羽織って外に出ていた。