溺甘系朧咲夜【完】


……下?


「何が下ですか? どっちかって言うと総てに置いて上のような……」


この、超絶美人さんで在義父さんも頼るような頭の人の、どこが。


「年下って意味だよ? バカ姫、今中三だから」


「「「………」」」


年、下………?


「うそだ!」


思わず叫んでいた。


「こんな完成された中三がいるか! 流夜くん! 慰めしても嘘がヘタ!」


「言ったの僕なんだけどね」


「咲桜、落ち着いてくれ。こいつ、ハーフだから見た目より上に見られるけど、ほんとに十四歳だから」


「それで流夜くんと同輩ってどういうことですか⁉」


そうだよ。私より年下の子が流夜くんと同級生だったって、話が繋がらないよ。


「……俺が留学してた十四歳のとき、こいつも四歳で同じ大学にいたんだ。信じられなかったら在義さんに確かめてもらっていい。在義さんの言葉なら信じられるだろ?」


信じるしかねえ。


「それで……今、同じお仕事してるんですか?」

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