溺甘系朧咲夜【完】
「そう。吹雪と降渡は知ってる。絆は知らない。……こいつは組織犯罪が専門で、やべえとこによくクビ突っ込んでるから、降渡が絆には知らせたくないって」
「………」
私はちらっと、大和さんを見た。それに気づいた大和さんはにこっと笑って立ちあがった。
「はじめまして、咲桜姉様。大和いつ
「斎月正座ァ! てめえが喋ると誤解しか招かねえんだボケが!」
「すみませんでしたぁああ!」
かと思ったら、大和さんは飛び退って土下座した。
なんか……流夜くんがすごい口悪い。
「咲桜、こいつらのパワーバランスは僕も完全に把握できてないから、困ったままでいいよ。バカ姫はなんでか流夜に逆らえないってことだけわかってれば」
………ぱ、パワーバランス……。