溺甘系朧咲夜【完】
「もちろんですっ! よろしくお願いしますっ」
わーっ、久しぶりに先生と二人だーっ。
旧校舎で二人きりになることがあっても、さすがに場所が学校だからそう近しい距離にもいられなかったから――
「って、先生⁉ なにしてんですかっ⁉」
いつの間にか席を立っていた先生が当たり前のように私に寄り添って、髪を手で梳いたり口づけしようとしてたりする。
「うん? 咲桜の虫除けとはいえ彼氏だから、それっぽいことしてみようかと」
「学校ですることじゃないでしょう⁉ ってか学校でしないでくださいっ」
うわーんっ! なんか昨日からご褒美続きで頭おかしくなるーっ!
「学校以外ならいいんだ?」
そ、そういう意味じゃなーい! けどけど、先生本気で昨日からどうしたっ⁉
「せ、先生? もしかして怒ってます……?」
「何に?」
「告白、とかされたこと、報告してなかったのを……?」