溺甘系朧咲夜【完】


「あのー……? 先生、尋問が終わったら離してもらえませんか……?」


こ、これ以上はまずい。


既に心臓はドクドク脈打って、血圧は急上昇している。


あ、でも今腕を離されたら真赤な顔見られてしまう。


……嬉しすぎてにやけた顔見られるのとどっちがマシだ?


「咲桜は俺から逃げて行こうとするよな」


「へ? 先生から? 逃げたことありましたっけ?」


むしろ小さい頃から先生の傍にばっかり寄って行っていたから、私が先生のこと好きなこと、在義父さんにも気づかれているんだけど。


「あるよ。小さい頃は抱き上げようとするとするりとかわして吹雪や降渡の方行くし。小一で咲桜が初めてバレンタインチョコ作ったって在義さんから聞いたときは、吹雪と降渡には手渡ししたのに俺には傍に放って逃げたし」


「あ。あ~れは~……」


先生が好き過ぎる裏返しです……。

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