溺甘系朧咲夜【完】
「せ
「咲桜。こっち来い」
「?」
「?」
唐突に遮られて、私は遙音先輩と顔を見合わせた。
先輩が行って来いと目で言うから、先生に呼ばれて傍へ行く。
「先生?」
「うん、そこにいて」
「はい?」
あれ、用事じゃないの?
突っ立ったまま、何を要求されるでもない。ええ~と?
「神宮、やぱヤケ起こしてんじゃねえか……」
遙音先輩がぼそっと何か呟いてから、
「笑満ちゃん、頼、俺らは帰ってよう。今神宮は触らぬ神たたりなし状態だから」