溺甘系朧咲夜【完】


「……え?」


「今日から俺はお前の」


「え、ええええっ⁉ なんですかその大盤振る舞い!」


「大丈夫、咲桜にしか振る舞わないから。それともいらない?」


「そういう問題ではなく! むしろ絶対にほし――」


そこまで言いかけて、ボンッと顔を真赤にさせた。


「絶対に、なに?」


咲桜が何を言いかけたのか、途中までは聞こえたからわかるけど、ちゃんと咲桜の口から聞きたい。


「ば……」


「ば?」


バカとか言って誤魔化す気か?


「ば、爆発物処理班を機動してください……頭が沸騰しています……」


「………ふはっ」


お、思わず笑ってしまった。


咲桜の思考回路はいつもながら面白い。

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