溺甘系朧咲夜【完】
「あの、せん――りゅうや、くん?」
「なに?」
「私、卒業までちゃんと待ちます。彼氏とかも作りません。……その辺りは……」
「とーぜん、俺も咲桜以外の彼女なんか作りません。てか無理だろ。泣くほどべた惚れの咲桜以外なんて」
「べたぼれ?」
「あ」
またやっちまった……。もういいか。
「本音だからついつい口に出ちまうんだな。これなら卒業前に言っちゃうかもな。そしたら咲桜、どうする?」
「ひ、開き直らないでくださいっ。私は幸せなだけですけどっ」
「ほー?」
「う……な、なのでそろそろ課題やりましょう! 在義父さん帰る前に帰らなきゃですし!」
「はいはい」
「うわっ⁉」
咲桜いじりもこの辺にして、姫抱きに抱え上げた。