溺甘系朧咲夜【完】
言っても、私だってそのときの流夜くんの対応が褒められたものだとは思っていない。
いくら大事な幼馴染を護るためとはいえ、そんな女性をないがしろにした、みたいな。
正直言って流夜くんの対応は最低だと思う。
……でも嫌いになんかなれなかったんだよー。バカは私だ。
「はー……あの機械みたいなヤツも人間だったのね……」
少し回復したらしい絆さんが、片頬杖をついて呟く。
「咲桜が神宮を好きなのは知ってたけど、神宮の方は知らなかったわ」
「実を言うと俺らも知らなかったー。りゅうも、自覚したの咲桜ちゃんが告白されたって知ってからだって言ってたし」
「相変わらず筒抜けですね、そこ!」
流夜くんたち仲良し(?)幼馴染三人組には、秘密なんて意味をなさない。何故か色々わかってしまっている。