溺甘系朧咲夜【完】
「りゅ、流夜さんが……?」
ごくり、と緊張したように笑満がのどをならした。
「……金髪美人さんの頭をゲンコツで殴った」
「「は?」」
「殴った、の?」
笑満が反復する。
「うん。軽くじゃなくて、振り下ろす勢いで思いっきり」
「それで、相手の金髪の人はどうしたんだ?」
いつもは寝ぼけている頼だけど、今ははっきり目が覚めているようだ。
それだけ話の内容に興味もあるし衝撃だったんだろう。
私は昨日見た光景を思い出す。
「一歩飛び退って、腕を組んで、高笑いしてた」
「「………は?」」