【完】女子校に行くはずだったのにっ!
「奏多様が幸奈様の部屋を訪れた時、
内カギが掛かっていて、中から物音と、
幸奈様の叫び声が聞こえたので
スペアキーを使いました」

スペアキーなんてあったんだ・・・


そう言い残すと、黒服の女性二人はそれぞれ
倒れている男子を抱えて奏多を残し出て行った。


「・・・・・・」

しばらくは沈黙だった。


「あの・・・奏多・・・」


「ごめん、俺のせいで、
幸奈をまた怖いめにあわせた・・・」


「え・・・?奏多のせい?」


「俺がお前を男子校に入れたから・・・」


奏多の怒りはひとまず収まったのか、
今度は遊園地の時と同じような言葉を言った。

私は座っていたベッドから
やっと立ち上がると奏多の頬に手を当てた。


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