【完】女子校に行くはずだったのにっ!
「そろそろお父さんのカイシン?
終わってるかな?一緒に戻ろ?」


「うん・・・」

幸奈の父親がいた病室へ戻ると、
看護士とはちがう女の人がベットのそばに立っていて、
彼女の父親と何かを話していた。



「今まで・・・かった・・・
俺は・・・居なく・・・
・・して・・・」


小さな声で言っているのか、
言葉はちゃんと聞き取れなかったが、
女の人は涙をハンカチで拭っていた。


「お母さん?どうしたの?」


俺の横に立ってた幸奈が声をかけると
二人は慌てた様子で、幸奈の母親のほうは
幸奈から背を向けて慌てて涙を拭いた。

父親のほうはテーブルの上に
置かれていたらしい紙を慌てて掴むと後ろに隠した。


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