甘くて、苦くて
片想いはすれ違って
17歳のとき、同じクラスの男の子が好きだった。
文化祭マジックなんてよく言うから、
あるあるだねって笑われるかもしれないけれど、
好きだった。
さりげない優しさとか、
意外と面白いところとか、好きだった。
お互いの心臓の音が聞こえてしまいそうなくらい、
緊張しながら話したこと。
視聴覚室での告白のこと。
繋ぎたいのに言い出せなくて、
でも、お互いにあけていた、
私の右手と彼の左手のこと。
懐かしくて、甘くて、苦い、私の思い出。