甘くて、苦くて

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ピピピピ ピピピピ ピピピピ

『ん……』

朝、スマホのアラームで目が覚めた。

自分の部屋じゃない。

ベッドの隣に人がいる気配がして横を向いたら、

よく見る男が寝ていた。

一緒のベッドで寝てる。

部屋の中を見渡すと、

他にも3人雑魚寝していた。

あぁ、

昨日サークルのみんなで一緒に飲んだんだった。

それから、どうしたんだっけ。

2日酔いで少しだけ頭がクラクラする。

懐かしい夢を見たからかもしれない。

高校生のときの夢。

まだ1年ちょっとしか前じゃないのに、

すごく前のことのような気がする。

初めて付き合った人の夢。

なんだって、彼とが初めてだった。

「んー、いま何時?」

シングルベッドの、

私の隣で寝ていた男が私に聞いた。

『8時半、みんな起こさなきゃ、1限やばいよ』

「んー、だるい、、、」

欠伸をしながら答える男はリュージュ。

サークルの同期で、大学で1番仲の良い男友達。

あぁ、だから、隣で寝てたんだ。

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