好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「なんか、ごめんな……」

テレビで観た印象もそうだったが、生のほのかもどことなく元気がなかった。

小さくなって座っているあいつに声をかけると、あいつは首を横に振った。



「全然、蒼は悪くないよ」

伏し目がちに、あいつはそう言った。



「俺さ……ほのかの写真、オーディションに送ったこと後悔してる。ほのかに辛い思いさせて、ごめんな」

ほのかは、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
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