好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
アイドルになったあいつ
数ヶ月後……
俺に残されているのはあの日のほのかの涙と、使い道のわからない10万円。
まだ手をつけられずにいた10万を封筒に入れて、俺はCDショップへ出かけた。
今どきCDなんてネットで買えばいいだろう。
でも、俺はそのCDが店頭に並んでいるのが見たかった。
俺にとっては大金が入った封筒を握りしめ、まっすぐCDショップへ向かう。
店に入ると、探さなくてもわかるくらい目立つ特設コーナーにそれは置いてあった。
アイドルのCDなんて買うのは初めての俺は、周りをキョロキョロうかがいながらそのコーナーに向かう。
あった……あいつのCD。
snow mist(スノウミスト)とライトブルーの文字でグループ名が書かれている。
俺はまだ初々しいアイドルグループのデビューシングルを手に取った。
「あいつ、センターかよ……」
思わずつぶやいてしまった。
可愛い子が大勢いるアイドルグループで、あいつはセンターに立っていた。
俺に残されているのはあの日のほのかの涙と、使い道のわからない10万円。
まだ手をつけられずにいた10万を封筒に入れて、俺はCDショップへ出かけた。
今どきCDなんてネットで買えばいいだろう。
でも、俺はそのCDが店頭に並んでいるのが見たかった。
俺にとっては大金が入った封筒を握りしめ、まっすぐCDショップへ向かう。
店に入ると、探さなくてもわかるくらい目立つ特設コーナーにそれは置いてあった。
アイドルのCDなんて買うのは初めての俺は、周りをキョロキョロうかがいながらそのコーナーに向かう。
あった……あいつのCD。
snow mist(スノウミスト)とライトブルーの文字でグループ名が書かれている。
俺はまだ初々しいアイドルグループのデビューシングルを手に取った。
「あいつ、センターかよ……」
思わずつぶやいてしまった。
可愛い子が大勢いるアイドルグループで、あいつはセンターに立っていた。