好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
N高校の受験直前にsnow mist二枚目のシングルが発売された。

今度はネットで買おうか迷ったが、俺はまた発売日にCDショップへ行ってしまった。

どうやら俺は、ほのかのCDが店頭に並んでいるのを見るのが好きらしい。



オーディションの賞金10万円が入っていた封筒を握ってCDショップへ向かう。

10万なんてずいぶん大金だと思っていたが、この調子だとあっという間になくなりそうだ。

この前の握手会の遠征でかなり使ってしまった。



この金は、全てほのかのために使うつもりだった。

俺は封筒の中に残された金額を確認してから、snow mistのシングルを手に取りレジに向かった。
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