好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
ほのかに嫌われてしまったのだろうか。

たまたま仕事で忙しい時に電話してしまったのだろうか。



急に『会いたい』とか彼氏ヅラして迷惑なやつだと思われてしまったのだろうか。

こうして誕生日プレゼントを送ってくれたほのかが冷たくなってしまった理由を考える。



やはり俺は単なる幼なじみであって、これ以上距離をつめようとしてはいけなかったのだろか。

キーホルダーを送られたくらいで舞い上がってしまった俺が馬鹿だった。



さっきまではほのかのMVを観て幸せな気分に浸っていたが、もうアイドルとして踊るほのかの姿を観る気力もなくなってしまった。



俺はスマホを放り投げると、ベッドに寝転んで目を閉じた。
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