ドラマチックな恋は、突然に。
「ごめんなさい、だけど……」

話す自分も辛くなってきそうになる。

「……友達としてでも、だめですか…志穂さん」

「友達なのは、今までだって同じだから……」

かげる彼の表情にあんまり強く否定もできなくなってしまう。

「これ以上は深くならないようにするんで、だから……」

光希くんの声にマロンちゃんもくぅーんと哀しげな声を上げる。

「だけど……」と、同じ言葉をくり返す。

なんて言っていいのかわからない。

「せっかく仲良くなれたのに、このまま終わるなんて嫌なんです」

「うん……」

私だって、そうだったと思う。彼と会えるだけで、毎日が楽しくも思えていた。

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