ドラマチックな恋は、突然に。
どう話したら彼は、ううん自分は、諦めがつけられるんだろう……。

「……ねぇ光希くんって、いくつなの?」

考えあぐねて、そう尋ねた。

「僕は、23歳です。……志穂さんは?」

答えられて、ああ聞いたからには自分も言わなきゃいけないんだよねと気づく。

「…えっと、」

自分自身に決心をつけるために聞いたはずなのに、いざとなると気持ちがぐらついて、決定打にもなるだろう年齢差を口にするのをためらっていると、

「あ…もし言いたくないようだったら、無理に答えてくれなくてもいいですから」

察した彼がそう言って、

「女性に年齢なんて、あんまり聞かない方がいいですよね…」

年下の彼に気をつかわせちゃったみたいで、「あはは…」と小さく笑って、

「詳しくは言えないけど、アラフォーかな…」

曖昧に言葉を濁して答えた。

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