ドラマチックな恋は、突然に。
「久しぶりに買い物にでも一緒に行こうか? ほら、新しい店が最近出来てただろう」

「……うん」と頷く。

ふたりでスーパーに出かけて、帰りにカフェスタンドで飲み物を買って、あの公園に立ち寄った。

「こういうのも、いいね…」

「ああ、ちょっとしたデートみたいだしな…」

デートか……と、思う。

光希くんとのお散歩も、今考えるとやっぱりデートだったのかな。

彼と歩いた並木道を眺めながら、あいた手が触れた。

自然にその手が繋がれて、

「手なんて繋ぐのも久々だな」

旦那が隣で笑う。

彼とは手さえ繋がなかったな……いつかのことを思い出し、

「そんな風に言うと、なんか照れるよね」

笑い返して、ふと顔を上げて見ると、

そこに、彼の立ちすくむ姿があったーー。

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