エリート副操縦士と愛され独占契約
アグリーメント
週末を迎える金曜日、午後五時。
うちのオフィスは壁一面ガラス貼りになっていて、窓から夕日に染まる西の空がよく見える。
各部署や取引先から上がってきた請求書を元に、支払手続きを進めていた手を止め、私は一度軽く肩を回して一息ついた。
デスクに頬杖をつき、ぼんやりと窓の外を眺める。
オレンジ色の空の彼方に、ランプが明滅しているのを見つけた。
無意識にランプの軌跡を追って、目を凝らす。
ランプを灯した物体が、雲間を突き抜け、徐々に大きくはっきりと輪郭を表す。
最終着陸態勢に入り、滑走路を目指して高度を落とす飛行機。
ボディのロゴは、うちの会社のものだ。
私は望月理華(もちづきりか)。
大手航空会社の事務社員で、財務部に所属している二十九歳のOLだ。
オフィスは羽田空港に隣接したビルにあり、広い滑走路が目と鼻の先にある。
一日に何百という飛行機が離発着する様を、こうして仕事の合間に目にすることができる。
私自身は飛行機に乗務することもない、地上勤務の事務社員だけど、ちょっとダイナミックでグローバルな気分に浸れてワクワクする。
うちのオフィスは壁一面ガラス貼りになっていて、窓から夕日に染まる西の空がよく見える。
各部署や取引先から上がってきた請求書を元に、支払手続きを進めていた手を止め、私は一度軽く肩を回して一息ついた。
デスクに頬杖をつき、ぼんやりと窓の外を眺める。
オレンジ色の空の彼方に、ランプが明滅しているのを見つけた。
無意識にランプの軌跡を追って、目を凝らす。
ランプを灯した物体が、雲間を突き抜け、徐々に大きくはっきりと輪郭を表す。
最終着陸態勢に入り、滑走路を目指して高度を落とす飛行機。
ボディのロゴは、うちの会社のものだ。
私は望月理華(もちづきりか)。
大手航空会社の事務社員で、財務部に所属している二十九歳のOLだ。
オフィスは羽田空港に隣接したビルにあり、広い滑走路が目と鼻の先にある。
一日に何百という飛行機が離発着する様を、こうして仕事の合間に目にすることができる。
私自身は飛行機に乗務することもない、地上勤務の事務社員だけど、ちょっとダイナミックでグローバルな気分に浸れてワクワクする。
< 1 / 21 >