【短】分かって気付いて傷付けて…
「煌…久しぶり…」

「…うん」

「もう…3年、ぶり…か…。髪、伸びたな…」

「…う、ん…」

あの頃ショートヘアだった私の髪は今では肩下まで伸びていた。
その一房を掬い取られて、私は身動きが取れないでいた。


「あの、さ…煌……ぅて、それ…」

「あ…」


指をさされて、なんとなく気まずく私はサッと背中へと隠した。

「それ、捨てんの?」

「……」

「そっか、捨てんのか…」

「…ううん」

彼は何かを少し考えてから、私を真っ直ぐに見つめてきた。


「あの時は、ごめん」

「……」

「今更だけど…煌の気持ち考えられなくて、ごめん」

「もう…いいよ。時効でしょ?…もう、3年も経つし…」

声が震えた。
でも、堪えてそう言うと、泣き笑いのような彼の顔。

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