【短】俺のモノになりなさい
「ん…」
「…ちょっとがっつき過ぎたな…悪い、悠衣…」
くったりと寝付いてしまった彼女の髪を梳いて、俺は幸せを噛み締める。
嫌って言う割に、すぐに真っ赤になって。
怯えるくせに、絡んでは甘える子兎。
もう、誰にも渡すつもりはないから……。
「……ん…千紘さ…ん?」
「悠衣…」
「え…?」
「お前は俺のモノだからな」
「なんでそんなに偉そうなんですか…」
ちょっと掠れた声で気怠そうに話す彼女は、俺の言葉に苦笑した。
「だって…本当に偉いもん」
「もん…って…もー…千紘さんってば」
「なんだ?」
「好き…っ」
ぐいっと体を引き寄せられて、バランスを崩す。
「うわ…っ。お前ね?いきなり何を…」
「だって最初に仕掛けたのは千紘さん…ですよ?」
「仕方がないな…じゃあ…改めて…」
「…へ?」
「俺のモノになりなさい」
その言葉と同時に、俺は彼女を抱き締めた。
深く深く蕩けて、愛を確かめる度にこの夜を思い出すように……。
俺は、お前を愛しているから…。
何度でも言うよ。
飢えた狼に見初められたと思って、諦めて。
俺のモノになりなさい…。
Fin.
「…ちょっとがっつき過ぎたな…悪い、悠衣…」
くったりと寝付いてしまった彼女の髪を梳いて、俺は幸せを噛み締める。
嫌って言う割に、すぐに真っ赤になって。
怯えるくせに、絡んでは甘える子兎。
もう、誰にも渡すつもりはないから……。
「……ん…千紘さ…ん?」
「悠衣…」
「え…?」
「お前は俺のモノだからな」
「なんでそんなに偉そうなんですか…」
ちょっと掠れた声で気怠そうに話す彼女は、俺の言葉に苦笑した。
「だって…本当に偉いもん」
「もん…って…もー…千紘さんってば」
「なんだ?」
「好き…っ」
ぐいっと体を引き寄せられて、バランスを崩す。
「うわ…っ。お前ね?いきなり何を…」
「だって最初に仕掛けたのは千紘さん…ですよ?」
「仕方がないな…じゃあ…改めて…」
「…へ?」
「俺のモノになりなさい」
その言葉と同時に、俺は彼女を抱き締めた。
深く深く蕩けて、愛を確かめる度にこの夜を思い出すように……。
俺は、お前を愛しているから…。
何度でも言うよ。
飢えた狼に見初められたと思って、諦めて。
俺のモノになりなさい…。
Fin.