君に夢中で
あっ…
名前を聞くの忘れた。
また会えるかな。
光坂高校ならわりと近いし
駅なんかでも会うかも。
そう言う期待を持ちながら
私はるんるんな気持ちで高校に向かった。
キーンコーンカーンコーンー…
ガラガラガラ…。
教室に入るとザワザワしていて
先生はいなかった。
ふぅ…、入学式は終わっちゃったか。
「あー!!!凛花!遅いよ、なにやってたのー!」
そう言って口を膨らませながらきたのは
幼馴染みの宮本遥華(みやもとはるか)
「ごめんごめん、完全に寝坊しちゃった」
「それにしても遅すぎー!!」
「だから言っただろ遥華〜、こいつは絶対大事な時に寝坊するんだって」
横から首を突っ込んできたのは
幼馴染みの榎本翔(えのもとかける)
「なにその予想。今日はちょっとたまたま寝坊しただけだし」