君に夢中で
「なに笑ってんの?凛花」
笑ってる私に気づいた遥華が言ってきた。
「いや、なんだか楽しいなと思って」
「ふふっ、まだまだ高校生活始まったばかりなんだから、楽しい思い出を作ろうね!仕方ないから翔も混ぜてあげる」
「おい!それどう言う意味だ」
「どうもこうもそのまんまの意味だけど」
「おまえ…入学してそうそう俺に喧嘩ばっか売りやがって…」
そんなこと言いながら私たちは結局3人でカフェに行くことにした。
カフェについて、それぞれ注文するとさっそく遥華が聞いてきた。
「ところでさ、凛花。今日8時半前に起きたって言ってたけど10時すぎについてたけどどうしたの?家から高校までそんな遠くないし、30分ぐらいでつくのに遅くなかった??」
……今朝のことを遥華と翔に言うべきか、迷った。
でも、2人とも心配してるし正直に話そう。
「あのね、実は私今日の朝、一目惚れした人がいるの」
『へぇ〜、ってえぇ?!?!』
2人揃って目を見開いてびっくりしていた。
そりゃそうだろうな。
今まで私から好きになったことなんてないし、
一目惚れなんてもってのほかだし。
私の性格を知っている2人なら
驚くのも無理はない。
「ちょ、どどどどこで?!どう出会ったの?!どこの人?!イケメン?!かっこいい??」
めちゃめちゃ食いついてきた遥華に対し翔は
「おい遥華、質問しすぎ。まずはこいつの話しを最後まできけよ」
「あ、そうだね。じゃあまず凛花、順番に答えて」
「うん、まずね、出会ったのは駅を降りてから高校に行くまでの桜の木の通り道。彼は桜の木の下で手を伸ばして優しい顔で微笑んでた。そして私はその彼の笑顔から目が離せなかった」
すると遥華は目を輝かせながら頷いてた。
「なんか、ドラマみたい…っ」
それに対して翔は
「んで、お前は喋りかけたの??」
「うん、なんか自然とそっちに足が動いていて、気づいたら喋りかけてた」
「なんてなんて?!」
「入学式遅刻しますよ、みたいな感じで…」
それを言った瞬間2人とも爆笑し始めた