one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜


いつの間にか目の前に現れていた巨大な観覧車。

雑誌で見た、あの観覧車だ。

今は夕暮れに向けてライトアップされ、七色の光を放ってそびえ立っている。


え……?

今、理玖くん……乗ってみないって言った⁈

だだだっ……誰に⁈

って、今私しかいないし!

空耳⁈


「どうなの?」

「へっ⁈」

「乗るの? 乗らないの?」

「えっ……でも、あの」


いやいや!

それはマズいでしょ⁈

だって、あれは、こころちゃんと理玖くんが一緒に……!


「まさか……」

「ひゃっ」


理玖くんの突拍子のない提案に頭を悩ませていると、いきなり顎をクイッと掴まれた。

強制的に顔を上向かせられる。

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