one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
飛び起きてそのまま、ベッドに正座。
強烈な驚きで背筋がピンと伸びてしまう。
「さっきはどうも」
突如ベッドの横に現れたのは、フッと微笑を浮かべた理玖くん。
固まりかけた私が正座するベッドへと腰掛けた。
「あのっ、いつから……」
「一、二分前くらいからだけど? 声かけてるのに気付かないから、勝手に入らせてもらったけど」
仰天する私と正反対で、理玖くんは平然とそう答える。
長い足をサッと組んだ。
目を向けると、網戸にしていた窓のガラス戸がきっちりと閉められていた。
「何か悩み事でもある感じ?」
「えっ⁈」
「俺にはそんな風に見えたんだけど」
そっ、それは!
りっ……り、理玖くんのことなんですけどっ……。
なんて言えない!