one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
いつになく意地悪な表情の理玖くん。
目を見開いたまま、じっと真上の目を見つめる。
逸らしたくても顔を動かせない。
「……もーもか?」
「あ……え……」
「正解?」
顔をグンと近付けて覗き込まれ、私は結局うんうんと頷く。
気付けば固く目を閉じていて、意識は肩を押さえつける理玖くんの手に集中していた。
「……やっぱそうなんじゃん」
「ふゃっ!」
なななっ……なにぃ⁈
「だったら、ぬいぐるみなんかより……コレの方がよくない?」
ひゃ……ひゃあぁぁぁー!
ベッドに倒れる私の背中に両手を差し込み、覆い被さるように理玖くんの体が密着。
教えたら離れる。
理玖くんはそう言ったにも関わらず、私のことをぎゅっと抱き締めた。