one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜


「あっ……あの」


何とかして声を掛けたものの、理玖くんは無反応。

それどころか腕に力を込め、ギュッときつく抱き締めてくる。

バクバクと心臓が異常な音を立て、まさに時限爆弾状態。

いつ爆発するかわからない。

密着する胸から絶対振動して伝わってると思うと、いてもたってもいられなくなる。


「り、くくん」

「……なに?」


自分の顔の横から、理玖くんの低くて艶っぽい声が聞こえる。

その声が更に私の体を熱くさせた。


この状態は一体全体どういうことなんだろう?


そんなことを思った時、理玖くんの腕の力が緩まった。

体を離した理玖くんが再び真上から私の顔を覗き込む。


「……何で嫌がんないわけ?」


どこか面白くなさそうな顔をしてそう言った。

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