one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
「まぁとにかく! あたし的にこれは時間の問題って思うよ」
「え、え? 時間の問題?」
「そっ、時間の問題。素直じゃないからねー、理玖は特に」
「え、あ、だから! 理玖くんは私なんか」
「まぁまぁまぁまぁ、とにかく! あたしは応援するからさ、桃香のこと」
「え……」
「なぁにその冴えない顔! もっと自信持ちなって!」
何だか強引に、しかも都合のいい感じに、こころちゃんはうまいこと話をまとめようとする。
もうすでに両想いまであと一歩の人でも捕まえて励ましてるような、そんな言いよう……。
応援するなんて言ってくれるその気持ちはすごく嬉しいけど……。
「自信なんか、持てないよ……」
「え?」
「何か……私なんかに好きになられても、きっと迷惑だと思うんだ……」
「……」
「おこがましいよ……」
突然、目の前でダンッと音がして、泳いでいた視線をこころちゃんに合わせる。
机を両手で叩いたこころちゃんは、「ちょっと、何それ⁈」と真剣な顔で私を見つめていた。