one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜


こころちゃん……。


「もし、アイツが、お前が俺を好きになるなんておこがましいなんて言うバカ男だったら! あたしが代わりにはっ倒してやるわよ!」


そこまで一気に吐き出すと、こころちゃんは息を切らせてため息をつく。

キツい言葉の中に温かみが込められていて、私は返す言葉が見つけられないでいた。


「って……理玖はそんなバカたれじゃないけどね。ごめん、ちょっと言い過ぎちゃった」

「ううん……そんなことないよ」


気の抜けたような笑みを浮かべるこころちゃんを見て、私も思わず笑顔になる。

二人して何がおかしいのか、一斉にケラケラと笑っていた。


「いい? だからもっと自信持って、ね?」

「うん……」

「誰かを好きになるって気持ちは、自由なんだから」


好きになる気持ちは……自由……。

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