one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
誰がどの角度から見たって、嫌がらせにしか見えないこの状態。
女はこれだから始末に悪い。
しかも、習性なのかやることが陰険すぎる。
ストレートに真っ向からぶるかる気なんて、始めっからさらさらないって感じだ。
「梶田、やるのかやらないのかハッキリしろ! どうする?」
でれっと笑う梶田に、合田が意思表示を求める。
このままいけば……拒否を流されてる桃香が決定して、梶田もあの調子じゃ決定……。
麗華の思う壺になる。
それはそれで、面白くない。
でも、話し合いに参加する気も、口を挟む気もさらさらないのが事実。
さーて、どうしとくか……。
「センセ! 俺! 俺やりたいです!」
どうしたもんかと頭を使い始めたそんな時だった。
ガタンと椅子を鳴らして、誰かが席を立ち上がった。