one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
はっきりとそう聞かれて、笑うしかできなかった。
純太のマジな顔に向かって、フッと吹き出す。
そういう感情に振り回されるのは、
俺は嫌いだ。
「興味ないから、そういうの」
「……?」
「好きだのどうだのって」
くだらない。
興味ない。
「あっそ、わかった……じゃあ、協力しろよ」
「……?」
「お前が何ともないなら、俺本気で桃ちゃんにいくし」
「あぁ、別にいいけど」
「今日……俺、告るから」
純太の決意を耳に教室に入ると、話題にされている桃香はこころと楽しそうに話し込んでいた。
何も知らずに、笑顔を見せて……。
『俺、告るから』
そう言った純太の声が、いつまでも耳の中に残っていた。