one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
その後、勉強には全く身が入らなくなった。
フラれたにもかかわらず、考えるのは理玖くんのことばかり……。
テストが近付いてくる中、焦りながらする勉強は全然無意味で……そのままテスト週間を迎えてしまった。
お陰でこの有り様だ……。
「ハァ……」
こんなことじゃ駄目だ……。
やっぱり、私……。
「もーもちゃんっ!」
「わぁっ! じゅ、純太くん……」
慌てて広げていた答案用紙を机の中に突っ込む。
ため息なんかついていたら、いきなり背後から純太くんに背中をバシッと叩かれた。
「どうしたの? そーんな暗い顔して」
「えっ、あ、ううん!」
「テストでしょー? 結果悪くて落ちてた、みたいな?」
「そ、そんなこと!」
「俺なんかやっばかったよ、赤点ギリギリセーフってのもあったし。それに比べたら、桃ちゃんとか神的点数取ってんでしょ?」
「え……そんなこと……」
「まっ、テストなんか忘れてさ、帰ろ?」
「う、うん……」