one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
純太くんは、相変わらず優しく私に接してくれている。
あの放課後の告白後も、今までと変わりなく接してくれている。
理玖くんのことでショックを受け、そのままテスト期間に突入し、告白の返事は未だできていない。
早く、しなくちゃいけない……。
誘われるがまま、純太くんと学校をあとにする。
「ちょっと寄り道してこうよ」と言う純太くんの言葉で、駅近くの公園通りに入った。
「テストもやっと終わったことだし! これでやっと肩の荷が下りたって感じじゃない?」
「う、うん、そだね……」
「って……俺とか勉強のべの字もないけど」
明るく話し掛けてくれる純太くんに、どうしても浮かない笑顔しか見せられない。
それに気付いたのか、純太くんが私の顔をまじまじと見つめた。
「……どうかした?」
「えっ!」
「っていうかさ……桃ちゃん最近元気なくない?」