one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
「えぇー……わかんないからお兄ちゃんにきいてんじゃん」
「辞書は? 見たのか?」
「え? あー……見たような……見てないような?」
俺のツッコミに瑠衣はおどけてみせる。
ポカッと軽く頭にゲンコツを落とした。
「きゃあ!」
「きゃあ、じゃない。いつも言ってんだろ? まずは自分で調べる努力をしろって」
とか……一応兄貴っぽいことを言いつつ……。
「コレは……」
結構あっさり教えてたりする……。
何だかんだ言って瑠衣には甘い。
『瑠衣ちゃん超萌えなんだけど……』
幼なじみ……いや、腐れ縁は瑠衣を見かけるたびにそんなことを言う。
人の妹を捕まえて何バカなこと言ってんだ?
って毎回言うけど……
ぶっちゃけ悪い気はしない。
「……あぁ! そっかぁ、その単語がくるんだ!」
「で、この場合は……」
「理玖たちの学校の分校だよ、宮城にある」
……あ?