one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
ドキドキの新学期
夏休みが終わっても、太陽はまだギラギラと地上を照らしつける。
窓の外は、今日も相変わらず暑い一日を予感させていた。
「今日から学校かぁ……」
東京に来てまだ二日目。
昨日は今日の準備に一日追われていた。
窓を閉め、掛けてある真新しい制服を手に取る。
手にした瞬間、一昨日の一件を鮮明に思い出した。
どうしよう……
どんな顔して理玖くんに会えばいいのかわからないよ……。
あの出来事の直後、歓迎してもらった食卓の席では目も合わせず……
昨日は昨日で、理玖くんはどこかに出掛けていて夕飯にも顔を出さなかった。
今日の初登校に緊張して寝付けないでいると、夜中に隣の部屋のドアが開けられる音が聞こえた。
帰ってきたのがかなり遅かったみたい。