one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜
「でもさ……何か、これ」
「っ⁈」
目をじっと見られたと思ったら、理玖くんの指が目の下をぷにっと押した。
「……緊張して寝れなかったんだろ? クマできてるし」
「えっ!」
クマより何より、驚くのは理玖くんとのこの近さ。
朝っぱらからこの素敵すぎる顔を間近で見るなんて……私には刺激が強すぎる!
――ゴチッ!!
「いったッ」
驚いて一歩後退すると、ちょうど開けたドアの角に頭をぶつけてしまった。
「ったくー……何してんだよ」
「…………」
一人あわあわする私を、理玖くんは呆れ顔で睨み付ける。
ぶつけた場所をさすりながら黙り込んでいると、理玖くんはその手をどけて私の頭を優しく撫でた。
「そんな緊張すんなって。学校なんてさ、気楽に行っときゃいいんだから……な?」