one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜


宮城の分校とは違う、近代的な造りの校舎。

敷地自体も分校とは規模が違って、門から校舎までが遠く感じる。

門で生徒たちを迎える先生も、入っていく生徒たちも、私の目には全てがキラキラと輝いて見えていた。


「すごい……やっぱり違う……」


感動のあまりに気持ちが高ぶる。


「こら、ぽけっとしてんな」


理玖くんにポカッと頭を叩かれた。


「あ、はい!」


どうしよう……

本格的に緊張してきちゃったよ……。


「おはようございまーす」

「はい、おはよう!」


門の前では生徒と先生の挨拶が飛び交う。

理玖くんに続いて校門をくぐり抜けると、青々と葉をつけるソメイヨシノが左右に何本も校舎まで続いていた。


わぁ……

きっと春になったら綺麗なんだろうなぁ……。


「りぃーくぅー!」

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