大江戸シンデレラ

すでに虫の息になっていた胡蝶が、これまで世話になった久喜萬字屋のおつた(・・・)に最期に告げた。


「お内儀(かみ)さん……
名は……『美鶴』でなんし……
この子の……(てて)親が……
名付けてくれなんした……御名(みな)でありんす……」

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