停留所で一休み
何それ。

結婚している人の余裕?

この差は何?

私には、一度結婚するのも、難しいって思っているのに。


しばらくして、本村君が戻ってきて、タクシーに乗る為に、出海は二人から離れた。

「家の場所、言えるよな。」

私はそこまで酔ってはいなかったが、一人では帰りたくなかった。

「本村君が説明して。」

本村君は振り返って、大和君と弥生に何か言うと、同じタクシーに乗り込んだ。

「港の方へ……」

本村君が運転手にそう告げると、車は動き出した。


「本村君は弥生と大和君の事、知ってたの?」

たまりかねて、私は今の話を切りだした。

「…うん。」

私も本村君も、それぞれ背中を向け合いながら、外を眺めている。
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