停留所で一休み
「へえ……」

「こっちは二日酔いだって言うのにね~」

あいつは、ちらっと時計を見た。

「そんな時ぐらい、家でゆっくりさせてってね!」

「ん?うん…」

なんか一緒に歩くのが、嫌そうな雰囲気。

「本村君は二日酔いじゃないの?」

「……二日酔いだよ。」

「えっ、全然見えないね!」

しかも、迷惑そうな顔。

「確かに…顔には出せないからな。」

「そういう時って、仕事する気も失せるよね。」

今までの本村君なら、普通に返してくれたのに、その時は違った。


「なんかおまえ今日、うざいね。」

「えっ…」

「こっちは仕事してんの!遊んでるおまえと違うんだよ!」

本村君はそう言うと、私を置いて、次の家へと向かって行った。
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