停留所で一休み
「もう~、何でそう思うの?」

「姉ちゃんが、こんな朝早くから料理してるなんて、信じられないから。」

しばらく見つめ合った後、廊下にいる克己の横を、私が投げたお玉が通った。


その後なんとか、母のいない状況を説明した。

「んだよ。お袋が婦人会の旅行に行ったって、早く言えよ!」

「一泊だけなのに、わざわざあんたに言う必要ないでしょ!!」

朝の食卓で隣同士に座る私と克己は、ご飯をかき込みながら口ケンカしている。

「姉ちゃん。みそ汁のわかめ、生のやつ使っただろ。」

「当たり!さすが、分かる?」

「切れてないんだよ!わかめが!!」

克己は、みそ汁の中で大きく広がったわかめを、箸で持ち上げた。
< 183 / 224 >

この作品をシェア

pagetop