停留所で一休み
その日の夜。

父と克己は、私の手料理をお腹が苦しくなるくらいに食べた。

「う~ん……もうダメ……」

食後、すぐに横になるのはダメだと分かっていても、座っていられない私。

「姉ちゃん、張り切って作り過ぎなんだよ。」

そう言ってお腹をさすっている克己は、何だかんだ言って作った料理を全部食べてくれた。


寝る前。

お風呂から出た私が、二階へ上がろうとすると、居間にまだ電気がついていた。

扉を開けてみると、克己が廊下の方へ体を向けて、庭を見ながらビールを飲んでいる。

「まだ起きてたの?」

私は、克己の隣に座った。

「うん。姉ちゃんも飲む?」

「ああ、飲む飲む。」

克己は側にあった缶ビールを、私に渡した。
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