停留所で一休み
次の日。

私は朝から、大きな荷物を抱えて、二階から降りてきた。

「もう行くのか?」

父が、お茶を飲みながら言った。

「うん。帰ったら、いろいろやることがあるし。」

私の意識は既に、自分の部屋へと飛んでいた。


しばらくいなかったから、まずは窓を開けて、空気を入れ替えなきゃ。

ほこりも貯まっているから、軽く掃除をして。

あっ、郵便物とかも貯まってるだろうな。

冷蔵庫の物も、ヤバイ……

ん?待てよ。

東京を発つ時は、もうここには住まないかもと思っていたから、冷蔵庫の物は、ほとんど処分してきたんだっけ。

「という事は、当分の食料買っておかなきゃ……」

私は、顔を押さえながら呟いた。
< 204 / 224 >

この作品をシェア

pagetop