停留所で一休み
第6話 妹と弟
久しぶりに実家で、夕ご飯の前にテレビを見ていると、玄関が開く音がした。
「おかえりなさい、あなた。」
「うん。」
母親の声掛けに、不器用に答える。
きっと父親に間違いない。
「なんだ、帰ってきてたのか。」
居間に姿を現した父親は、これまた不器用につぶやいた。
「うん。」
私の返事に、父親の勝正(カツマサ)は、うんうんと頷いた。
昔からあんまり、口数の多い父ではなかった。
私の隣に、腰を降ろした父に、母がビールを持ってくる。
「はい、あなた。」
「うん。」
母が何をしても”うん”しか言わない。
泡がたっぷりのビールを、一気に半分まで飲むと、父親は私を見た。
「おまえも飲むか?」
「おかえりなさい、あなた。」
「うん。」
母親の声掛けに、不器用に答える。
きっと父親に間違いない。
「なんだ、帰ってきてたのか。」
居間に姿を現した父親は、これまた不器用につぶやいた。
「うん。」
私の返事に、父親の勝正(カツマサ)は、うんうんと頷いた。
昔からあんまり、口数の多い父ではなかった。
私の隣に、腰を降ろした父に、母がビールを持ってくる。
「はい、あなた。」
「うん。」
母が何をしても”うん”しか言わない。
泡がたっぷりのビールを、一気に半分まで飲むと、父親は私を見た。
「おまえも飲むか?」