停留所で一休み
「何やってんだ、おまえ。」
本村君は私から名刺を奪うと、名刺入れにそれを押し込んだ。
明らかに男性の字。
「本村君、引き抜きの話でも来てんの?」
私は率直に聞いた。
「名刺に、連絡先が書いてあった。それって、その気になったらいつでも、連絡してって事でしょ?」
本村君はフッと、鼻で笑った。
「すごいな。小形って、そこまで分かっちゃうんだ。」
「私の周りにも、他の会社から引き抜かれた人が、何人かいたから。」
「そうか。」
否定しないって事は、やっぱりそうなんだ。
でも、なんだか嫌な感じ。
「私、引き抜きって嫌い。愛社精神とかなくて、お金で動く人みたいで……」
本村君は私から名刺を奪うと、名刺入れにそれを押し込んだ。
明らかに男性の字。
「本村君、引き抜きの話でも来てんの?」
私は率直に聞いた。
「名刺に、連絡先が書いてあった。それって、その気になったらいつでも、連絡してって事でしょ?」
本村君はフッと、鼻で笑った。
「すごいな。小形って、そこまで分かっちゃうんだ。」
「私の周りにも、他の会社から引き抜かれた人が、何人かいたから。」
「そうか。」
否定しないって事は、やっぱりそうなんだ。
でも、なんだか嫌な感じ。
「私、引き抜きって嫌い。愛社精神とかなくて、お金で動く人みたいで……」