キンヨウビノヒミツ+彼女が忘れた金曜日+
***
仕事が終わったあと、佐伯さんともう1人、後輩の真希ちゃんと3人でダイニングバーに来た。
「絵奈さん、なんでウチらに教えてくれなかったんですかぁ?!」
と、飲み物が届くなり真希ちゃんにじろりと睨まれた。
「はい?」
「前橋さんの事!」
「え、あ……あれ?」
私、言ったっけ? 佐伯さんと真希ちゃんに前橋君と付き合ってること。会社の人には言わないようにって思ってたのに。
「あの時残ってた人はみんな知ってますぅ。送別会の後、前橋さん栄さんに『井上は俺のなんで』ってがっつり宣言したじゃないですか。しかもそのまま2人で帰っちゃったし」
「……あー……」
「あー、じゃないです。なんで言ってくれないんですかー。しかも、前橋さん、あたし狙ってたのに」
ぶーっと拗ねた表情をした真希ちゃんだけど……、彼氏、いたよね?!
「真希ちゃん彼氏と別れたの?」
隣から静かに冷静に入ってくれたのは佐伯さん。
「別れてないでっす。別れたら真っ先に同僚の特権を使って慰めてもらいつつ、落としに行こうって決めてました!!」
「……」
なんか凄いのに狙われてたよ、前橋君。
仕事が終わったあと、佐伯さんともう1人、後輩の真希ちゃんと3人でダイニングバーに来た。
「絵奈さん、なんでウチらに教えてくれなかったんですかぁ?!」
と、飲み物が届くなり真希ちゃんにじろりと睨まれた。
「はい?」
「前橋さんの事!」
「え、あ……あれ?」
私、言ったっけ? 佐伯さんと真希ちゃんに前橋君と付き合ってること。会社の人には言わないようにって思ってたのに。
「あの時残ってた人はみんな知ってますぅ。送別会の後、前橋さん栄さんに『井上は俺のなんで』ってがっつり宣言したじゃないですか。しかもそのまま2人で帰っちゃったし」
「……あー……」
「あー、じゃないです。なんで言ってくれないんですかー。しかも、前橋さん、あたし狙ってたのに」
ぶーっと拗ねた表情をした真希ちゃんだけど……、彼氏、いたよね?!
「真希ちゃん彼氏と別れたの?」
隣から静かに冷静に入ってくれたのは佐伯さん。
「別れてないでっす。別れたら真っ先に同僚の特権を使って慰めてもらいつつ、落としに行こうって決めてました!!」
「……」
なんか凄いのに狙われてたよ、前橋君。